精神遅滞児の基本的生活習慣の指導 : 発達過程からの一考察

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  • セイシン チタイジ ノ キホンテキ セイカツ シュウカン ノ シドウ ハッタツ

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抄録

精神遅滞児の基本的生活習慣の発達過程を明らかにするため、健常児群666名(CA2歳〜12歳)、精神遅滞児群374名(CA6歳〜25歳、MA2歳〜12歳)を対象に、社会的自立に最小限必要と思われる基本的生活習慣の指導項目調査を実施し、両群における各指導項目の通過年齢(健常児群はCA、精神遅滞児群はMA)を出し、比較、検討を行った。その結果次のことが明らかにされた。(1)全領域において精神遅滞児群が健常児群よりも早く通過する傾向がみられる。特に睡眠、食事、着衣の各領域は1歳ほど早い。精神遅滞児群の最も通過年齢の遅れる項目は清潔領域である。(2)精神薄弱児群と自閉症児群、ダウン症児群の通過年齢には、特に顕著な差異は認められない。(3)精神遅滞児群の通過年齢は、精神年齢よりも生活年齢の影響を受け易い。

収録刊行物

  • 特殊教育学研究

    特殊教育学研究 29 (4), 15-20, 1992

    一般社団法人 日本特殊教育学会

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