non‐roller体外循環システムの臨床的検討

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  • Clinical analysis of non-roller extracorporeal circulation system.

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抄録

ローラーレスシステムを基本コンセプトとしたnon-roller体外循環装置(NR-ECC)を独自に開発作製してきたが,今回臨床的検討として,GABG単独手術4例に使用し,その手術操作中の問題点,溶血の程度について通常の人工心肺手術4例と比較検討した。装置は送血に遠心ポンプ,吸引回路2系統,ベント回路1系統の構成で,既存の動脈フィルターとチェックバルブを組み合わせ,陰圧コントローラによる吸引法としてnon-rollerシステムを構築した。通常装置と操作性に差はなく,装置サイズもコンパクトで,準備も短時間で済んだ。吸引陰圧は-15mmHg程度で充分可能であった。溶血の程度は数値的には低値を示したが,例数が少なく,また臨床でのデータ格差が大きいため有意差は認められなかった。NR-ECCは血液損傷を少なく押さえることのできるシステムとして有用であることが示唆された。

収録刊行物

  • 体外循環技術

    体外循環技術 26 (1), 10-13, 1999

    一般社団法人 日本体外循環技術医学会

参考文献 (5)*注記

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