てんかん児の生活指導表に基づく日常生活の配慮

書誌事項

タイトル別名
  • Problems Regarding the List for Guidance of Daily Life for Children with Epilepsy
  • テンカンジ ノ セイカツ シドウヒョウ ニ モトズク ニチジョウ セイカツ ノ ハイリョ

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抄録

てんかんをもった子ども(一部成人を含む)の生活指導表を既に作成したが、本研究ではその指導表を基にてんかん児の生活の実態を調査して生活上の課題を明らかにすることを目的とした。対象は2歳から33歳までの403人で、指導区分は担当医がアンケートに記入したものを集計した。最初に各指導区分の代表例を挙げて指導表の活用方法を示した。次に指導区分と事例との関係を検討したところ、事故の危険度の高い順に指導区分A28人(6.9%)、B25人(6.2%)、C91人(22.6%)、D259人(64.3%)であった。てんかん児の主たる生活の場は、AとBは2例を除き養護学校や入所施設等、Cは広く分散し、Dは普通学級や一般企業が大部分であった。本研究により、指導区分AとBではすでに個別指導が可能な学校や施設に所属しているので具体的な介助方法、指導区分Cでは周囲の人々のてんかんへの理解と対処、指導区分Dではてんかんに対する社会的偏見の改善が課題であることが明らかとなった。

収録刊行物

  • 特殊教育学研究

    特殊教育学研究 36 (4), 41-48, 1999

    一般社団法人 日本特殊教育学会

被引用文献 (5)*注記

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