心筋保護回路を利用した新方式のMUF回路の有用性

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【要旨】Modified Ultrafiltration(MUF)施行中の患者体温低下防止を目的として,以前よりMUF回路に輸液加温装置を組み込み使用していたが,依然体温が低下する症例を経験した。今回,更なる患者体温低下防止効果を有しながらも簡便なMUFシステムを確立することを目的に,心筋保護回路とこれに附属する熱交換器を利用した新方式のMUFシステムを構築しその有用性を検討した。小児開心術27症例を対象に,新方式のMUFシステムを使用したCP群(n=17)と従来の輸液加温装置を使用した加温装置群(n=10)について,MUF施行前後の直腸温,ヘマトクリット値,液量バランスの変化を比較した。直腸温はCP群がMUF後に有意に上昇した。ヘマトクリット値ではMUF前で加温装置群が有意に低かった。液量バランスでは加温装置群では除水量が多い傾向にあった。新方式のMUFシステムはより良好な体温維持効果を発揮し,コスト削減にも有用であった。

収録刊行物

  • 体外循環技術

    体外循環技術 32 (4), 416-419, 2005

    一般社団法人 日本体外循環技術医学会

被引用文献 (3)*注記

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参考文献 (8)*注記

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