人工心肺中の循環血液量に関する考察

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人工心肺中ヘマトクリット値を予測する上で,大きな因子となる循環血液量を中心に変動因子を統計的に検討した。対象は,1993年1～12月に当施設で行った無輸血充填の成人体外循環症例122例で,人工心肺直前の動脈血ヘマトクリット値は37.6±3.9%(27.5～47.3%),開始後は19.8±2.7%(15.0～26.8%)であった。この実測値から逆算した人工心肺中循環血液量は,体重当り4.4±1.1%(2.7～8.7%)と一般値より低く,肥満度,人工心肺前ヘマトクリット値,疾患で差が認められた。人工心肺中のヘマトクリット値をより正確に予測するためには,肥満度,人工心肺前ヘマトクリット値,疾患などにより誤差があることを十分認識した上で,循環血液量を体重の5%程度に想定するのが,比較的容易に誤差を少なくする方法の一つと考えられた。

収録刊行物

  • 体外循環技術

    体外循環技術 21 (2), 68-72, 1995

    一般社団法人 日本体外循環技術医学会

キーワード

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001204654981376
  • NII論文ID
    130004017887
  • DOI
    10.7130/hokkaidoshakai.21.2_68
  • ISSN
    18845452
    09122664
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • Crossref
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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