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説明
(要旨)陰圧吸引用レギュレーターと静脈リザーバー間のチューブ内に温度差により結露が発生する。その結露に一時的に白い析出物が見られたので,模擬回路にてその再現を試みた。加温加湿された空気を,ヘパリンコーティングチューブ(イオン結合)とノンコーティングチューブにて陰圧吸引し,チューブ内の結露のできる様子を比較観察した。ノンコーティングチューブでは,内壁全体に均一に結露ができるが析出物は見られなかった。コーティングチューブでは,内壁の透明感が不均一になり一部に白い析出物が見られ始め,その後析出物は見えなくなった。また内壁につく結露の量はコーティングチューブのほうが少なかった。陰圧吸引チューブの結露中に見られた白い物質は,ヘパリンコーティングチューブにのみ見られたことより,コーティング素材が関係し,その素材が加温加湿された細かい水蒸気などにより析出物として見られるようになったと考えられた。結露の付着する量は,コーティングチューブのほうが少なく,陰圧吸引チューブには回路閉塞などの問題が起こりにくく,適していると考えられた。
収録刊行物
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- 体外循環技術
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体外循環技術 31 (4), 479-480, 2004
一般社団法人 日本体外循環技術医学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001204655971328
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- NII論文ID
- 10014246710
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- NII書誌ID
- AN1020635X
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- ISSN
- 18845452
- 09122664
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可