Representational Levels of Bilateral N170 for Japanese Hiragana Strings during Focal Spatial Attention to Letters

  • 奥村 安寿子
    北海道大学大学院教育学院 国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所知的障害研究部
  • 河西 哲子
    北海道大学大学院教育学研究院
  • 室橋 春光
    北海道大学大学院教育学研究院

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説明

<p>流暢な読みは,個々の文字から単一の文字列表象への迅速な統合を要する。先行研究はこのような過程が,文字列特異的に増強する左半球優位な事象関連電位(event-related potentials: ERPs)であるN170に反映されることを示してきた。しかし我々のこれまでの研究は,高速で提示される刺激系列において,注意が文字列に向けられていない,あるいは文字間隔が広いときに,ひらがな文字列に対して両半球で増強するN170を見出した(Okumura et al., 2014, 2015)。本研究は,この反応が個々の文字の処理を反映する可能性を検討するために,広い文字間隔のひらがな単語,非語,記号列に対する片側性ERP注意効果を測定した。12名の参加者は,高速提示された刺激列の一端に注意を向け,注意位置に標的が出現したらボタンを押すよう求められた。その結果,ひらがな文字列に対する両側性のN170増強 (刺激提示後130—210 ms) とともに,空間的注意効果(160—210 ms)が刺激によらず認められた。これらの結果は,文字間隔が広いとき,または注意が文字列を覆わないときには,文字列に対するN170増強に文字レベルの処理が関わることを示唆する。</p>

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