注意欠陥/多動性障害児の自己評価と自尊感情に関する調査研究

書誌事項

タイトル別名
  • Self-Perception and Self-Esteem in Children With Attention Deficit/Hyperactivity Disorder
  • チュウイ ケッカン タドウセイ ショウガイジ ノ ジコ ヒョウカ ト ジソン カンジョウ ニ カンスル チョウサ ケンキュウ

この論文をさがす

抄録

本研究は、小学校高学年におけるAD/HD児の自己評価と自尊感情を定型発達児との比較から明らかにすることを目的とした。調査では、子どもの自己認知尺度(Harter,1985)をもとに作成された日本語版自己認織尺度(Tanaka,Wada,&Kojima,2005)を使用した。自己評価とは特定領域(学業、運動、容貌、社会性、振る舞い)に関する自身の能力や適性に対する評価をいい、自尊感情とは人間としての全体的な自己の価値をいう。調査の結果、AD/HD児は、振る舞いと社会性において、定型発達児よりも低い自己評価を行っていた。加えて、AD/HD児および定型発達児において、各領域の自己評価が自尊感情に与える影響について検討した。その結果、定型発達児では運動を除く全領域の自己評価が自尊感情に影響していたのに対し、AD/HD児では自尊感情に影響を与える領域が学業と容貌のみであり、定型発達児よりも少なかった。

収録刊行物

  • 特殊教育学研究

    特殊教育学研究 46 (2), 103-113, 2008

    一般社団法人 日本特殊教育学会

被引用文献 (3)*注記

もっと見る

関連プロジェクト

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ