重度知的障害児に対する早期からのAAC手段適用の試み : 保護者との連携によりAAC手段使用の般化を試みた事例

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タイトル別名
  • ジュウド チテキ ショウガイジ ニ タイスル ソウキ カラ ノ AAC シュダン テキヨウ ノ ココロミ ホゴシャ ト ノ レンケイ ニ ヨリ AAC シュダン シヨウ ノ ハンカ オ ココロミタ ジレイ

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説明

本研究では、発話が困難な重度知的障害児の一事例に対し、AAC手段の指導を3歳2か月〜6歳10か月まで継続的に行った。指導の重点は、発達の各領域の評価をもとに適切なAAC手段の選択を随時行うこと、保護者と連携をとり家庭や日常生活での般化を目指すこと、これらの指導を早期から継続的に行っていくことであった。指導方法は、(1) AAC手段の段階的な選択(P&P、サイン言語、図形シンボル)、(2) AAC手段の使用場面を設定した指導室での指導、(3)日常生活場面への般化を目指した保護者指導、という3つの手順で施行した。その結果、各AAC手段の使用が可能となり、P&Pでは65種、サイン言語では4種、線画・図形シンボルでは9種の語彙を表現できるようになった。また、徐々に高次な表出手段へと移行する過程で、音声の表出が認められた。日常生活場面への般化も進み、コミュニケーション全般が促進された。

収録刊行物

  • 特殊教育学研究

    特殊教育学研究 42 (3), 225-235, 2004

    一般社団法人 日本特殊教育学会

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