重症心身障害者間相互におけるコミュニケーションの促進

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タイトル別名
  • ジュウショウ シンシン ショウガイシャ カン ソウゴ ニ オケル コミュニケーション ノ ソクシン

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説明

重症心身障害者間でのコミュニケーションの促進を目的に、運動障害が重く発信手段が著しく限られているものの、個別的に対応すれば日常会話や状況の変化がおおむね受信可能な者5名を対象として、話し合い活動の場を設定した。かかわり手は、話し合い活動に参加し、重症者間の「通訳」、話し合いの司会、および一参加者としての話題提示の役割を担った。特に「通訳」とは、対象者の発信を明瞭にして他の対象者に伝えたり発信内容を確定する過程を含むものである。経過のなかで、対象者からの自発的な話題提示の割合や、他者の発信に対する感想や意見のための発信の割合などに増加する傾向がみられ、また対象者間での相互理解が促進されつつある。以上の結果より、対象者の変化にかかわった諸条件、重症者間における「通訳」を含めたかかわり手のあり方、話し合い活動の場における対象者個々の特徴について考察した。

収録刊行物

  • 特殊教育学研究

    特殊教育学研究 42 (4), 303-315, 2004

    一般社団法人 日本特殊教育学会

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