長期補助循環中の尿中トリプトファン代謝産物と炎症性ストレス反応の関係

書誌事項

タイトル別名
  • Relationship between urinary tryptophan metabolites and longterm assisted circulation

この論文をさがす

説明

補助循環中の症例から、連続する2週間に尿中に排泄された必須アミノ酸のトリプトファンの代謝産物のうち、キヌレニン経路からの代謝産物を測定した。比較対照として肝機能指標である総アルブミン、AST、肝臓で産生される腎機能指標BUNおよび炎症性ストレス反応物質であるCRP、プロカルシトニン、尿中コルチゾールを測定した。トリプトファン代謝は肝臓で行われるため、肝機能指標との関係が示された。また、トリプトファン代謝産物の経日的な動態から補助循環回路などに使われる可塑剤の影響が示唆された。更に、肝臓の重要な機能である栄養代謝のうち、エネルギー賦活源であるNADや解糖系への代謝障害が示唆され、栄養学的な観点からも重要な課題と考えられる。また、トリプトファン代謝産物と炎症性ストレス反応物質との間に高い相関係数が得られ、抗ストレス性、炎症反応との関連なども示された。

収録刊行物

  • 体外循環技術

    体外循環技術 41 (1), 11-14, 2014

    一般社団法人 日本体外循環技術医学会

参考文献 (10)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ