身体的不器用さを示す幼児の運動パフォーマンスにおける認知的葛藤の影響

書誌事項

タイトル別名
  • Cognitive Conflict and Motor Performance of Children With Physical Awkwardness
  • シンタイテキ ブキヨウ サ オ シメス ヨウジ ノ ウンドウ パフォーマンス ニ オケル ニンチテキ カットウ ノ エイキョウ

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抄録

本研究では、身体的不器用さを示す幼児を対象として、運動パフォーマンスにおける認知的葛藤の影響を検討するために、反応時間(reaction time: RT)の測定実験を実施した。実験では、標的記号とその両端に負荷されたノイズ記号で構成される横に並んだ記号列の刺激を呈示する単純RT課題と選択RT課題とをそれぞれ実施し、そのRTの長さとエラー数について分析した。その結果、身体的不器用さを示す幼児のRTは統制群と比較して有意に長く、エラー数もより多かった。身体的不器用さを示す幼児の反応選択過程は非効率で不十分だったために、より時間を要するものであることが示唆された。認知的葛藤は、両群どちらの幼児の運動パフォーマンスにも影響していたが、それが両群の特質を決定するというわけではなかった。

収録刊行物

  • 特殊教育学研究

    特殊教育学研究 41 (5), 475-482, 2004

    一般社団法人 日本特殊教育学会

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