プロトン性イオン液体のpHと酸塩基性

  • 神崎 亮
    鹿児島大学大学院理工学研究科地球環境科学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • Acid-base Property and pH of Protic Ionic Liquids
  • プロトンセイ イオン エキタイ ノ pH ト サンエンキセイ

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抄録

融点が室温付近にあるオニウム塩は,プロトン性イオン液体と呼ばれ,酸塩基反応媒体となり得るイオン液体という新しいカテゴリーの溶媒である.水でも有機溶媒でもない,新しい酸塩基反応場として,分離や精製,抽出などの分析化学的な操作への応用が期待される.本稿では,プロトン性イオン液体の酸塩基性・酸塩基反応について定量的に理解するため,まずpHと水素イオンの反応性との関係について,水と従来の非水溶媒(すなわち有機溶媒)との比較を用いて説明し,これをプロトン性イオン液体へと拡張する.これをもとに,プロトン性イオン液体中における自己解離平衡・酸解離平衡について,これまでの結果をまとめる.

収録刊行物

  • 分析化学

    分析化学 64 (3), 189-196, 2015

    公益社団法人 日本分析化学会

参考文献 (5)*注記

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