イオン液体塩橋を用いるpH測定 – 現状と展望

  • 垣内 隆
    pH計測科学ラボラトリー 甲南大学理工学部機能分子化学科
  • 山本 雅博
    甲南大学理工学部機能分子化学科

書誌事項

タイトル別名
  • Current Stage and Perspectives of pH Measurements by Use of Ionic Liquid Salt Bridge
  • イオン エキタイエンバシ オ モチイル pH ソクテイ : ゲンジョウ ト テンボウ

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抄録

適度な疎水性を持つイオン液体を塩橋に使用すると,濃厚KCl水溶液からなる塩橋では不可能であった低イオン強度水溶液のpHを正確に測定することができる.また,試料水溶液が疎水性イオンを含まなければ,pH標準緩衝液より高いイオン強度を持つ試料のpH測定にも,イオン液体塩橋は有望である.イオン液体塩橋は,水素イオンのみならずその他のイオンの単独イオン活量測定を広いイオン強度範囲で測定することを可能にするので,pH測定の実用的な観点のみならず,長年にわたる濃厚KCl水溶液塩橋を用いるポテンショメトリーの枠組みを越えた電解質溶液の研究が展望できる.

収録刊行物

  • 分析化学

    分析化学 65 (4), 181-191, 2016

    公益社団法人 日本分析化学会

被引用文献 (2)*注記

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参考文献 (4)*注記

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