材料科学・工学におけるバイオフィルム分析とその重要性

  • 兼松 秀行
    鈴鹿工業高等専門学校材料工学科
  • 田中 美穂
    東京海洋大学大学院海洋科学技術研究科海洋保全学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • Biofilm Analyses and Their Importance in Materials Science and Engineering
  • ザイリョウ カガク ・ コウガク ニ オケル バイオフィルム ブンセキ ト ソノ ジュウヨウセイ

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抄録

バイオフィルムは細菌によって各種工業材料表面上に形成され,バイオファウリングと呼ばれる生物の付着による材料へのダメージあるいは機能を向上させる.そのかかわり方は様々であるが,本稿ではバイオフィルムを材料とのかかわりという観点から説明し,各種材料科学・工学への諸問題を挙げて,バイオフィルムとのかかわりをまず説明した.その後従来のバイオフィルムの分析技術として代表的ないくつかの例を挙げ,これまでの浮遊細菌の分析技術との違いと特徴を明確にした.そして,材料科学・工学的な観点からの分析技術,特に可視化に重点を置いて著者らの試みをいくつか挙げて,将来への可能性について言及した.本稿は次の構成からなる.1 緒言,2 バイオフィルムの形成と金属元素,3 バイオフィルムが関与する材料科学・工学の諸問題,4 生物学的な観点からのバイオフィルム分析技術,5 材料科学・工学的な観点からの可視化分析技術,6 結言.

収録刊行物

  • 分析化学

    分析化学 63 (7), 569-580, 2014

    公益社団法人 日本分析化学会

被引用文献 (6)*注記

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参考文献 (6)*注記

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