書誌事項
- タイトル別名
-
- Enzymes for melanin synthesis in insect cuticle
- コンチュウ ガイ コッカク ナイ ニ ソンザイ スル メラニン ゴウセイ コウソ
この論文をさがす
抄録
黒〜茶系色素であるメラニンは,地球上の生物に極めてありふれた存在である。髪の毛や鱗・皮膚など,我々脊椎動物の体色形成に関わるほか,植物や原生動物でも黒色色素の合成が観察される。また,本総説で説明する昆虫について見てみると,アリやクロアゲハ・カブトムシなどの色からも明らかなように,メラニンの合成は特に珍しいものではない。しかし,種々の生物がつくるメラニンは,一見すると同じ物体であるかの様に見えつつも,個々の生物に特有の合成経路・合成酵素が存在する。つまり,進化の過程に於いてそれぞれの生き物が独自にメラニン合成能を発達・進化させてきたと考えられる。この総説では昆虫のメラニン合成系について論ずるが,特に我々が直接目にする「昆虫の体そのもの」である外骨格内の酵素群について説明する。ドーパやドーパミンなどのフェノール性基質の酸化反応を触媒する含銅酵素を中心に,それらの基質合成系などにも触れる。また,ヒトなどとの違いについて説明するとともに,その進化学的な意義について議論したい。
収録刊行物
-
- 比較生理生化学
-
比較生理生化学 30 (3), 106-114, 2013
日本比較生理生化学会
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390001204668571136
-
- NII論文ID
- 10031202766
-
- NII書誌ID
- AN10391932
-
- ISSN
- 18819346
- 09163786
-
- NDL書誌ID
- 024921970
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
- NDL
- Crossref
- CiNii Articles
- KAKEN
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可