作物生長のモデル化 : モデルの構造とサラダ菜への適用

書誌事項

タイトル別名
  • Modeling of Crop Growth
  • 作物生長のモデル化
  • サクモツ セイチョウ ノ モデルカ モデル ノ コウゾウ ト サラダナ エ ノ
  • The structure of a model and its application to butter-head type lettuces
  • モデルの構造とサラダ菜への適用

この論文をさがす

抄録

作物の物質生産機構の解明および生産予測を目的として, 日変化をも表現する作物生育モデルを作成した。このモデルの妥当性を供試作物としてサラダ菜を選び, 栽培実験とシミュレーションとから検討した。<br>本モデルでは, de Witら(1970)と同様に貯蔵物という状態量を導入し, これによる光合成, 呼吸系のフィードバック制御機構を想定して, フィードバックループの多重化をはかった。つまり, 生体組織重の変化として表わされる生長速度は, 光合成速度と呼吸速度の差に起因するソース即ち貯蔵物濃度の影響を受けるだけでなく, 各器官の積極的生長のポテンシャル即ちシンクの影響をも受けるものとした。<br>シミュレーションと栽培試験結果とはよく一致した。また, シミュレーションの結果, 本モデルでの貯蔵物の取り扱い, 生長呼吸による生長という考え方, 生育モデルへの生長ポテンシャルあるいはシンク導入の意義, 各器官毎の生長のモデル化の意義および生体内自己調節系のモデル化の有効性が明らかになったと考えられる。

収録刊行物

  • 農業気象

    農業気象 33 (1), 13-17, 1977

    日本農業気象学会

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ