書誌事項
- タイトル別名
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- Phase III clinical trial of OPF-102 in renal failure patients : Aiming at safer intravenous phosphorus repletion
- 腎不全患者を対象としたOPF-102の臨床試験(第3相)--より安全な経静脈的リン補給に向けて
- ジンフゼン カンジャ オ タイショウ ト シタ OPF 102 ノ リンショウ シケン ダイ3ソウ ヨリ アンゼン ナ ケイ ジョウミャクテキ リン ホキュウ ニ ムケテ
- Phase III clinical trial of OPF-102 in renal failure patients
- : Aiming at safer intravenous phosphorus repletion
- ―より安全な経静脈的リン補給に向けて―
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抄録
従来のリン欠乏症に対するリン酸二カリウム補正液を用いたリン補給は,高カリウム血症を起こす恐れがある.株式会社大塚製薬工場は,このような高カリウム血症発現のリスクを取り除くために,既存のリン酸二カリウム補正液に含まれるカリウムをナトリウムに置き換えたリン酸ナトリウム補正液(OPF-102)を開発した.この製剤は,高カリウム血症のリスク存在下においても,安全にリン補給ができるものである.今回われわれは,血液透析を施行しており,経静脈投与によりリンの補給を必要とする腎不全患者を対象に治験薬(OPF-102)を投与して,有効性(血清リン濃度の補正効果)および安全性を評価した.10名の被験者にOPF-102でリン濃度を補正した電解質補液を投与したところ,すべての被験者で適正に血清リン濃度を補正することができた.OPF-102投与前の被験者の血清カリウム濃度はさまざまであったが,OPF-102の投与により被験者の血清カリウム濃度に影響を及ぼすことはなかった.また,臨床上問題となる事象も発現しなかった.OPF-102は,高カリウムのリスクを伴うさまざまな病態のリン補給に際して,高カリウムのリスクを避けつつ安全にリン補給が可能な製剤となることが期待できる.
収録刊行物
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- 日本透析医学会雑誌
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日本透析医学会雑誌 44 (6), 567-575, 2011
一般社団法人 日本透析医学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001204677718400
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- NII論文ID
- 10029407169
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- NII書誌ID
- AN10432053
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- ISSN
- 1883082X
- 13403451
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- NDL書誌ID
- 11168219
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDL
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可