日本人耳下腺管の形態学的研究

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  • Morphological studies on the parotid (Stensen's) duct of the Japanese

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耳下腺管の形態変化を, 力学的関連状態を条件として立体的視野から観察した。<BR>1.耳下糖が咬筋前縁で内方屈曲を行なってから, 耳下腺乳頭をもって口腔前庭に開口するまで, 合計7回の屈曲を行なう。<BR>2.頬筋を貫ぬく耳下腺管はS状強屈をなし, のち粘膜固有層内をラセン走して耳下腺乳頭を斜めに上行する。<BR>3. 導管粘膜上皮の環走褶はS状強屈部分で著明に現われ, 導管長軸に沿う断面観では円錘鋸歯状を呈し, 次いで頬筋を貫ぬいたのちの管壁の粘膜ヒダはラセン走に変わり, 扁平にして少しく捻転し狭き扁平洞状をなす。<BR>4.耳下腺管を纏絡する静脈叢は, 導管に対して同心円性に4層配列する。<BR>5.唾液分泌が俄かに旺盛に起るとき, 導管内を駆動する流れの制御機構を屈曲や褶の模型管を利用して力学的実験で考察を加えた。

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