ウサギ副神経延髄根の起始核-逆行性細胞標識法による研究

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  • The origin of the nucleus of the rabbit bulbar accessory nerve: a study using the retrograde cell-labelling technique

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抄録

迷走神経根 (Xr) と副神経延髄根 (XIr) をそれぞれ頭蓋腔内で切断の後, 下喉頭神経または喉頭筋に逆行性細胞標識物質を注入して, 神経根切断による標識運動神経細胞分布域の変動を検索し, XIr起始核の同定を行った。XIr起始細胞は, 下喉頭神経領域の疑核尾側3/4に存在する。すなわち, 外側輪状披裂筋を支配する疑核最尾側1/4ではその全域を占め, 中央り2ではXr起始細胞と混在する。また, 上喉頭神経領域の疑核最吻側1/4には輪状甲状筋支配のXr起始細胞が存在する。疑核中央1/2には甲状披裂筋と後輪状披裂筋の両運動神経細胞が存在するが, 軸索は, 前者ではXIr, 後者ではXrを経由する。すなわち, XIrは下喉頭神経を経て声門閉鎖筋を支配し, 起始核は鰍の尾側よりにみとめられる。一方, 吻側よりに起始核を有するXrは, 各々上, 下喉頭神経を介して, 声帯緊張筋と声門開大筋を支配する。なお, XIr起始核と副神経脊髄核間に連続性はみとめられない。

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