重クロム酸カリウムによるStaphylococcus aureusの変異

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  • Variation of Staphylococcus aureus by Potassium Dichromate

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抄録

Staphylococcus aureus (10株) に対して重クロム酸カリウムが及ぼす影響を知る目的で, これを継代可能な上限濃度 (5×10-4M) に含む普通プロスで, 37℃, 48時間ごとに15継代培養を行なった。その間, 5継代ごとにMICおよび集落性状を検した結果, 重クロム酸カリウムに対して獲得耐性株は得られなかったが, 7株から集落変異株が10株得られた。それらの集落性状は多様であった。さらに集落性状以外の諸性状について原株と比較検討した結果, 集落変異株で特に変化が見られた性状は, カゼイン消化性, コアグラーゼとフォスファターゼ産生性, 次いでリトマス牛乳培養性状, 硝酸塩還元性, マンニット分解能であり, 変化しなかったのは, グラム染色性と形態, カタラーゼ産生性, DNase産生性, 耐食塩性であり, やや変化したのは溶血性, ゼラチン液化性であった。

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