子宮頸がん検診における HPV 検査の導入とその有用性

  • 丹後 正紘
    金沢市医師会子宮がん検診研究グループ 金沢医療センター産婦人科
  • 金谷 太郎
    金沢市医師会子宮がん検診研究グループ 金沢医療センター産婦人科
  • 橋本 茂
    金沢市医師会子宮がん検診研究グループ 金沢市立病院産婦人科
  • 前川 信政
    金沢市医師会子宮がん検診研究グループ
  • 浮田 俊彦
    金沢市医師会子宮がん検診研究グループ
  • 小山 信
    金沢市医師会子宮がん検診研究グループ
  • 丘村 誠
    金沢市医師会子宮がん検診研究グループ
  • 井上 正樹
    金沢市医師会子宮がん検診研究グループ 金沢大学医学部付属病院産婦人科

書誌事項

タイトル別名
  • The evaluation of human papillomavirus DNA testing for mass screening of cervical lesions

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説明

目的: 子宮頸がん検診に従来の細胞診に HPV 検査を導入することの有用性を検討した.<br>方法: ベセスダシステム (2001) で意義不明の異型扁平上皮細胞を ASC と分類している. 平成 16∼18 年の 3 年間の金沢市民を対象にした行政の子宮頸がん検診において, ASC (ASC-US と ASC-H) 例にハイブリッドキャプチャー 2 (HC2) で高リスク型 HPV の検査を併用し, HPV 陽性例と軽度異形性以上の病変を推定した例にコルポスコープ下の組織検査を行い, HPV 検査導入前の 3 年間と比較検討した.<br>成績: 3 年間の金沢市の子宮頸がん検診受診者 3 万 3790 人中 ASC は 1565 人 (4.6%) で, そのうち 221 例 (14.1%) が HPV 陽性であった. 221 例中精検受診者は 169 例 (76.5%) で, そのなかから CIN2 以上が 27 例検出された. 浸潤がんは認めなかった.<br>結論: 細胞診で判定の難しい ASC 例に対し, HPV 検査を導入することによって感度が高められ, 見逃しを減らすと同時に, 不必要な生検を省くことができると考えられる.

収録刊行物

被引用文献 (2)*注記

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参考文献 (34)*注記

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