日長条件とクワの生育との関係 : III 日長条件がクワ枝条のコルク化の進行および葉の窒素含量に及ぼす影響

DOI

書誌事項

タイトル別名
  • Relation between different day length and growth of mulberry : III. Effects of photoperiodic treatments on the suberization in the shoots and nitrogen contents in the leaves of mulberry

抄録

本実験は各日長条件下で明らかに生態型が異なると考えられるクワ3品種を用いて(ロソウ・水内桑・改〓), コルク化の進行状態および桑のN%などの差異から品種による生態型の特性および耐寒性との関連を追求した。1)クワ枝条のコルク化進行は品種の生態型により日長条件に対する反応が異なる。水内桑では短日に鋭敏に反応してコルク化が促進された。そしてこれに伴う耐寒性の附与は他の2品種より大きくなると思われる。改〓は水内桑に近い傾向を示したが, ロソウよりは日長区間にコルク化進行の差がみられた。2)上位葉のN%はロソウでは短日で高く, 水内桑・改〓では長日で高くなった。また各品種のN%が日長区で最大と最小を示す日長時間にはそれぞれの品種によって異なり, しかもその差は改〓が小であった。これは枝条の伸長にみられたと同様の生態型の特性を示していると考えられる。3)上位葉のN減少割合は各品種とも長日下で大きく, 短日になるほど小さくなる傾向を示した。この短日下の上位葉のN減少割合と長日下の葉令の進んだ葉のN減少割合は同傾向を示した。したがって短日下では桑葉の老化が促進されると考えられる。その程度は品種によって異なり, 水内桑では老化の促進が大きく, 改〓もある程度促進された。ロソウは短日下で葉の老化の促進がほとんど認められなかった。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001204701079296
  • NII論文ID
    110001783937
  • DOI
    10.19016/hokurikucs.12.0_1
  • ISSN
    21897417
    03888061
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ