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タイトル別名
  • Anatomical Range of Movement of the Carpal Joint in Horses
  • ウマ ノ ワンセツ ノ カイボウガクテキ カドウ ハンイ

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説明

競走馬の骨折の発生機序解明の手がかりとして, 馬の腕節の構造および運動様式の解剖学的特徴を検討した. すなわち, 0日~78ヵ月齢のサラブレッド種33例から得た51肢の腕節について骨格靱帯標本を作成し, 腕節の可動範囲, 腕節構成骨の運動様式ならびに構成骨関節軟骨面の大きさを計測した. 腕節の可動範囲は, 生後13ヵ月齢以降安定し147.17±8.82度であり, 最大屈曲位では橈骨手根間関節が約79度, 手根間関節が73度開くばかりでなく, 構成骨の相対する関節面の大きさにも大小があった. これらの成績から腕節構成骨の各関節面は一様に接触しているのではなく, とくに屈曲位ではスベリ現象も加わる可能性もある. したがって, 腕節においては, 屈曲位から伸展位への移動に際して, その構成骨の位置を復元するたあの強い整復力が作用すると考えられ, これが腕節の特徴的な骨折像を表現する理由であると推測された.

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