トウモロコシ蒸留粕(DDGS)に含まれるアミノ酸の消化性の変動のIn vitro消化試験による評価

書誌事項

タイトル別名
  • トウモロコシ ジョウリュウ カス DDGS ニ フクマレル アミノサン ノ ショウカセイ ノ ヘンドウ ノ In vitro ショウカ シケン ニ ヨル ヒョウカ

この論文をさがす

抄録

未来に豊かな地球環境を残すことは、わたし達に課せられた責務であり、地球温暖化ガス排出削減に対する不断の努力が求められている。また、京都議定書では、バイオエタノールを燃焼しても二酸化炭素の排出量は0とみなされることから、石油燃料をバイオエタノールで代替しようとする動きが進められている。わが国は、輸入トウモロコシの90%以上をアメリカに依存しているが、このような背景から、トウモロコシからのバイオエタノール生産がアメリカで急速に拡大している。この結果、トウモロコシの国際価格が急激に上昇しており、2008年2月には1トンあたり40000円にまでなった。こういった情勢が、本稿でとりあげるトウモロコシ蒸留粕(DDGS)の飼料化の動きに拍車をかけている。DDGSはトウモロコシからエタノールを生産する際に生ずる副産物で、粗タンパク質含量が30%程度と高く、良質な飼料原料として注目を集めている。一方で、DDGSを産出する工場によって、飼料としての品質に変動があることも指摘されている。飼料原料としてDDGSを利用するためには、産出工場による栄養価の変動は好ましくない。しかし、様々な栄養価のDDGSがわが国に輸入されているのも現実だと思われ、上述したように可消化アミノ酸含量の変動が大きいことが予想される。このような背景に鑑み、国内で入手できる10種類のDDGSについて、In vitro消化試験を実施し、そのアミノ酸消化率を評価した。どの程度の変動があるのかを知ることは、わが国の養豚産業にとって有益な情報になると思われるので紹介したい。

収録刊行物

参考文献 (8)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ