Theileria sp. の寄生が認められたニホンジカの2症例

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タイトル別名
  • Theileria sp. in Two Shika Deer (<I>Cervus nippon nippon</I>)
  • Theileria sp . ノ キセイ ガ ミトメラレタ ニホンジカ ノ 2
  • Theileria sp. in Two Shika Deer (Cervus nippon nippon)

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抄録

京都府北桑田郡京北町で, 1984年4月に保護されたニホンジカ (ホンシュウジカ) 2頭の末梢血中にTheileria sp.が認められた。今回認められたTheileria sp.は, T.sergenti, T.parua, T.annulata, T.taurotragiではないと思われるものの, T.ceruiとは鑑別できなかった.<BR>症例1は48日後に治癒したため放獣したが, 症例2は頸椎骨折のため12日後に死亡した.<BR>保護搬入時の血液検査では, 低栄養を示したが, 症例1は回復につれて, TP・ALB・GLu値が 改善され, 貧血の回復と末梢血液の幼若赤血球の消退とはよく一致していた.<BR>肉眼的には異常を認めなかったが, 症例2の病理所見では組織学的には, 肝臓・脾臓・腎臓およびリンパ節にヘモジデリンの沈着が顕著であった.<BR>なお, 寄生していたダニは7種で, すべてマダニ類であった.

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