咽喉頭を侵したイヌの悪性ケモデクトーマの1例

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タイトル別名
  • Malignant Chemodectoma Involving the Laryngopharynx in a Dog
  • インコウトウ オ オカシタ イヌ ノ アクセイ ケモデクトーマ ノ 1レイ

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説明

呼吸困難を呈する5歳齢, 雄の雑種犬に遭遇し, 咽喉頭部と左頸部の腫瘤による気道狭窄を認めたので, この腫瘤を切除した. その後, 呼吸状態は改善されたが, 手術後7ヵ月目に再発, 11ヵ月後に再々発し, 呼吸不全により発死した.<BR>摘出腫瘤の病理組織学的検査により, 淡明類円形核と弱好酸性の細胞質をもつ腫瘍細胞が不規則胞巣状に増殖していること, 核分裂像も認められること, グリメリウス染色陽性細胞が見い出されることから, 悪性ケモデクトーマと診断された. なお, 頸部腫瘤はリンパ節への転移であった.<BR>本例は, 左頸動脈小体もしくは頸静脈小体が腫瘍化し, 咽喉頭部へ浸潤性あるいは転移性に増殖, 口腔内を占拠し, 呼吸および嚥下運動を著しく障害したものと考えられた.

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