犬の会陰ヘルニアに総鞘膜を利用して骨盤隔膜の再建を試みた1例

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タイトル別名
  • Reconstructive Surgery of the Pelvic Diaphragm Using the <I>Tunica Vaginalis Communis</I> in a Dog with Perineal Hernia
  • イヌ ノ エイン ヘルニア ニ ソウ ショウ マク オ リヨウ シテ コツバンカクマク ノ サイケン オ ココロミタ 1レイ
  • Reconstructive Surgery of the Pelvic Diaphragm Using the Tunica Vaginalis Communis in a Dog with Perineal Hernia

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抄録

片側性会陰ヘルニアを呈した雄犬に対して, 総鞘膜を利用した骨盤隔膜の外科的再建術を試みた.術式は去勢術後の総鞘膜を鼠径輪から腹腔に誘導し, さらに骨盤腔を介して会陰部のヘルニア孔に総鞘膜を転位させ, 嚢状の総鞘膜を扇状に広げて骨盤隔膜構成筋に縫着し, 骨盤隔膜を再建した.術後の術創部は腫脹や滲出液もほとんど認められず順調に回復した.また, 術前にみられたしぶりや便秘などの症状も改善され, 排便状態も良好となった.現在, 術後5年を経過したが会陰ヘルニアの再発や合併症などの所見は認められず総鞘膜によって強靭な骨盤隔膜を再建できることが示唆された.今後, 本術式は犬の会陰ヘルニアに対する新しい骨盤隔膜の再建術として応用できるものと考えられた.

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