札幌産の材料に基づくヒルゲンドルフコウガイビルBipalium hilgendorfiの再記載

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タイトル別名
  • Redescription of Bipalium hilgendorfi (VON GRAFF, 1899) (Turbellaria : Tricladida : Terricola), a Land Planarian from Sapporo, Hokkaido, Japan
  • 札幌産の材料に基づくヒルゲンドルフコウガイビルBipalium hilgendorfiの再記載〔英文〕
  • サッポロサン ノ ザイリョウ ニ モトズク ヒルゲンドルフコウガイビル Bip

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抄録

ヒルゲンドルフコウガイビル(新称)はVON GRAFF(1899)によって東京(江戸)から記載され,のち高尾山産の材料に基づいて再記載された(KABURAKI,1922).当時の原記載・再記載は不完全であるため,札幌産の新材料に基づいて本種の詳細な再記載を報告した.生体は体長55〜80mm,体幅4〜5mmで,頭部は半月形状であるが耳葉は短い.背面体色はやや赤昧がかった茶色で,正中線上に暗茶色の縦線模様を持つ(ほぼ全体長に達する).腹面は淡茶色で,線模様はない.多数の小眼を持つが,頭前縁部でほぼ1列であり,この形質は他種との区別点のひとつである.筋肉性の陰茎(大形の陰茎基部と陰茎基部腔,及び相称形の陰茎突起部)・比較的長い共通輸精管・筋肉性大形の雌性腺性腔・短い共通輸卵黄管などは本種の交接器官の特徴である.札幌の生息地での生態的状況にも触れた.

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