炎症を伴った軟部組織原発性リンパ腫の猫2例

  • 松永 文
    鹿児島大学共同獣医学部附属動物病院
  • 山﨑 裕毅
    鹿児島大学共同獣医学部附属動物病院
  • 徳永 暁
    Department of Environmental and Radiological Health Sciences, College of Veterinary Medicine and Biomedical Sciences, Colorado State University
  • 十川 英
    鹿児島大学共同獣医学部附属動物病院
  • 瀬戸口 明日香
    ベイサイドアニマルクリニック
  • 三浦 直樹
    鹿児島大学共同獣医学部附属動物病院

書誌事項

タイトル別名
  • Two Cases of Primary Soft Tissue Lymphoma with Inflammation in Cats
  • エンショウ オ トモナッタ ナンブ ソシキ ゲンパツセイ リンパシュ ノ ネコ 2レイ

この論文をさがす

抄録

<p>前肢の腫脹と疼痛を呈した猫2例が鹿児島大学附属動物病院を受診した.2例の臨床所見は外傷性炎症疾患と類似していたが,パンチ生検により炎症を伴った軟部組織原発性リンパ腫が確定した.また,2例中1例でCTとMRI検査を実施したところ,腫瘍の浸潤範囲を詳細に描出することができた.2例の病変部はいずれも広範囲に浸潤し,一般状態が低下していたため化学療法を選択した.しかし,抗癌剤投与後に有害作用と思われる高アンモニア血症を呈し,急速に状態が悪化して死亡した.本腫瘍は炎症徴候を示唆するため,鑑別が困難である.また,急速な病態進行が考えられるため,早期治療のための確実な診断法として組織生検を優先するべきである.</p>

収録刊行物

参考文献 (11)*注記

もっと見る

関連プロジェクト

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ