新潟地方に産するテツギョの形態と倍数体

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タイトル別名
  • Morphological and Cytological Studies on the Ironfish Occurring in Niigata and Sado Island
  • ニイガタ チホウ ニ サンスル テツギョ ノ ケイタイ ト バイスウタイ

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抄録

佐渡を含む新潟県内の各地から採集したテツギョ44尾について,若干の外部ならびに内部の形態形質を調べ,さらにそのうち12尾については染色体を観察した。その結果,尾鰭の長さは,フナに似て短かいものから,体長の半分に達するものまであり,全長/体長の比は,1.38〜1.65の値を示した。得られたテツギョの大半は3倍体で,3n=153であり,これらの腸型はキンブナないしナガブナに固有のA型であった。一方,佐渡の2地点より得た2倍体のテツギョの腸型は判定不能であり,その複雑さより,キンギョとフナの雑種でないかと考えられた。2倍体のテツギョは両性よりなるが,3倍体はすべて雌であり,しかも2倍体や3倍体のフナと混生していた。また,地方差を比較するために,魚取沼蛮のテツギョ2尾の染色体を詞べたところ,染色体数約100の2倍体であった。

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