カンパチ種苗生産における仔稚魚の体サイズ差と攻撃行動および共食いの関連

  • 橋本 博
    (独)水産総合研究センター西海区水産研究所八重山庁舎
  • 林 知宏
    東京海洋大学大学院海洋科学技術研究科海洋生物資源学部門
  • 浜崎 活幸
    東京海洋大学大学院海洋科学技術研究科海洋生物資源学部門
  • 甲斐 勲
    (財)宮崎県水産振興協会
  • 外薗 博人
    鹿児島県水産技術開発センター
  • 中村 章彦
    鹿児島県水産技術開発センター
  • 岩崎 隆志
    (独)水産総合研究センター西海区水産研究所八重山庁舎
  • 照屋 和久
    (独)水産総合研究センター西海区水産研究所八重山庁舎
  • 浜田 和久
    (独)水産総合研究センター増養殖研究所古満目庁舎
  • 虫明 敬一
    (独)水産総合研究センター西海区水産研究所

書誌事項

タイトル別名
  • Aggressive Behavior and Cannibalism among Larval and Juvenile Size-classes in Mass-cultured Greater Amberjack <I>Seriola dumerili</I>
  • カンパチ シュビョウ セイサン ニ オケル シチギョ ノ カラダ サイズサ ト コウゲキ コウドウ オヨビ トモグイ ノ カンレン

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抄録

種苗生産飼育におけるカンパチ仔稚魚の攻撃行動および共食いの実態を把握するため,カンパチ仔稚魚の成長,死亡状況,追尾行動とつつき行動および捕食魚と被食魚の体サイズの関係を調べた。カンパチ仔稚魚の追尾行動は大型個体が稚魚期へ変態する18~19日齢頃から発現した。仔稚魚の体高,口径および口幅から推定した捕食可能サイズと,実際の攻撃個体と被攻撃個体,捕食魚と被食魚,および共倒れが起こった捕食魚と被食魚の全長の関係より,“攻撃行動および共食い”(追尾行動およびつつき行動,共倒れ,呑み込み)を許す体サイズ差[捕食魚(10.0~48.8 mm)と被食魚(4.4~25.5 mm)の全長比]は,追尾行動およびつつき行動が0.75以下,共倒れが0.63以下,呑み込みが0.35以下であると推定された。飼育魚の体サイズ差および大型個体の稚魚期への変態により攻撃性が発現し,小型個体の死亡に至ることが確認された。

収録刊行物

  • 水産増殖

    水産増殖 62 (3), 259-271, 2014

    日本水産増殖学会

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