米代川から放流されたサクラマスの回遊経路の推定,成長速度および回帰魚の母川選択率

書誌事項

タイトル別名
  • Migration route, growth, and natal-river selectivity of masu salmon <I>Oncorhynchus masou</I> released in the Yoneshiro River
  • ヨネシロガワ カラ ホウリュウ サレタ サクラマス ノ カイユウ ケイロ ノ スイテイ 、 セイチョウ ソクド オヨビ カイキギョ ノ ボセン センタクリツ

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抄録

サクラマスの回遊経路の推定,成長速度および回帰魚の母川選択率を把握するため,1996年から2010年(2007年を除く)にかけての3-4月に,秋田県米代川から放流群ごとの平均尾叉長の範囲が10.6-17.1 cm のスモルトを合計323,620個体標識放流した。再捕報告があった標識魚は合計501個体であった。再捕結果から標識魚の多くは,降海後に津軽海峡を通過する経路で北上し,オホーツク海で越夏する。また,津軽海峡東部,福井県以北の日本海ないしは宮城県以北の太平洋で越冬し,翌年の夏までに母川回帰すると推定された。尾叉長は,海域における回遊期間では月の経過とともに伸長したが,河川への遡上後は伸長しなかった。海域における標識魚の尾叉長の増加速度は,0.09±0.03 cm/日であった。標識魚の母川選択率は88.9%(32/36個体)であった。

収録刊行物

  • 水産増殖

    水産増殖 63 (3), 283-290, 2015

    日本水産増殖学会

被引用文献 (2)*注記

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