コウライアカシタビラメ種苗生産に適した飼育水温の検討

書誌事項

タイトル別名
  • Examination of the optimal water temperature for three-lined tonguefish <I>Cynoglossus abbreviatus</I> juvenile production
  • コウライアカシタビラメ シュビョウ セイサン ニ テキシタ シイク スイオン ノ ケントウ

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抄録

コウライアカシタビラメ仔稚魚期の適正水温を明らかにするため,14,17,20℃および自然水温(16~24℃)でふ化仔魚から着底稚魚まで飼育し,成長,生残,変態,形態異常に及ぼす影響を検討した。仔稚魚の成長は14℃<17℃≒自然水温<20℃で,水温が高い順に速かった。生残率も14℃<自然水温≒17℃<20℃と,水温が高いほど高い傾向があり,14℃区では飼育が困難であった。全ての水温区で眼位など頭部周辺と体色に形態異常がみられた。正常個体率は17℃を最高に低温および高温側で低い傾向が確認され,自然水温で最低,次に20℃区で低かったことから,20℃以上では形態異常の出現率が高まる可能性が示唆された。本種仔魚の成長や変態を速め,稚魚の生残率と正常個体率を高める飼育適水温は17~20℃と推察された。

収録刊行物

  • 水産増殖

    水産増殖 65 (1), 107-113, 2017

    日本水産増殖学会

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