北海道周辺におけるマナマコ幼稚仔の生息環境について

  • 山名 裕介
    北海道大学大学院水産科学院 現所属:和歌山県立自然博物館
  • 古川 佳道
    北海道大学大学院水産科学院
  • 柏尾 翔
    北海道大学大学院水産科学院 現所属:きしわだ自然資料館
  • 五嶋 聖治
    北海道大学大学院水産科学研究院

書誌事項

タイトル別名
  • Environmental Characteristics of the Habitats of Juvenile Sea Cucumber <I>Apostichopus japonicus</I> around Hokkaido
  • 北海道周辺におけるマナマコ幼稚仔の生息環境について : 特に南北海道を中心にした推論
  • ホッカイドウ シュウヘン ニ オケル マナマコ ヨウチシ ノ セイソク カンキョウ ニ ツイテ : トクニ ミナミホッカイドウ オ チュウシン ニ シタ スイロン
  • - 特に南北海道を中心にした推論 -
  • -Several Inferences from Southern Hokkaido

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抄録

北海道周辺におけるマナマコ(青色型)について,幼稚仔が生息する環境を特徴付けることを目的に,北海道南部を中心に幼稚仔の探索をおこなった。幼稚仔は転石帯の周辺から発見されることが多かった。周辺に波浪を遮る地形がない場合には転石の下端が水深2~20 m にある場合に幼稚仔が多く発見され,遮る地形がある場合には転石の下端が潮間帯の+40 cm~水深1.5 m にある場合に多く発見された。また,具体的にどのような転石が幼稚仔に利用されているのか特徴付けることを目的に,北海道南部の転石潮間帯において季節別に調査をおこなった。幼稚仔は,環境中に数少ない大きなサイズの転石の下端が,長さ10 cm 未満の礫~転石が主体の海底にわずかに埋没した場合に明らかに多く発見された。複数個体の幼稚仔が発見された転石の平均サイズは約57,610 cm3(縦の長さ×横の長さ×厚さ)であり,最多の4個体が発見された転石のサイズは74,256 cm3であった。

収録刊行物

  • 水産増殖

    水産増殖 62 (2), 163-181, 2014

    日本水産増殖学会

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