書誌事項
- タイトル別名
-
- A Case of Non-Occlusive Mesenteric Ischemia (NOMI) which Recovered Completely with Continuous Intra-Arterial Perfusion of Papaverine Hydrocholoride
この論文をさがす
説明
症例は63歳の男性。突然の腹痛が出現し,近医を受診した。CTにて上腸間膜動脈(以下,SMA)閉塞症を疑われ,当院に搬送された。全身状態は良好,下腹部で優位の圧痛を認めた。血液検査所見では乳酸値が31.3mg/dLと上昇していた。前医でのCTではSMAは開存し,回腸動脈の狭小化,回腸の一部に造影不良部位を認めNOMI と診断した。血管造影検査を施行し,CTと同様の所見を得た。続いて塩酸パパベリンの動脈内投与を行ったところ,動脈狭小化の改善は認められなかったが,腹痛が著明に改善した。直後にCTを施行し,回腸の造影効果の改善が認められ,乳酸値も正常化した。症状の著明な改善と画像所見における血流の改善,乳酸値の改善を認めたため,腸管壊死はないと考え,塩酸パパベリンの持続動注を行った。2日後の血管造影検査では,回腸動脈の狭小化の改善,回腸の血流改善が認められた。その後の経過は良好で第13病日に軽快退院した。
収録刊行物
-
- 日本腹部救急医学会雑誌
-
日本腹部救急医学会雑誌 29 (7), 1017-1020, 2009
日本腹部救急医学会
- Tweet
キーワード
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390001204733803520
-
- NII論文ID
- 10026326143
-
- NII書誌ID
- AN10426469
-
- ISSN
- 18824781
- 13402242
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
- CiNii Articles
- Crossref
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可