腹腔内遊離ガスを呈した腸管嚢胞様気腫症の1例

  • 石井 亘
    京都第二赤十字病院救命救急センター救急部
  • 檜垣 聡
    京都第二赤十字病院救命救急センター救急部
  • 飯塚 亮二
    京都第二赤十字病院救命救急センター救急部

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Pneumatosis Cystoides Intestinalis with Free Air in the Abdomen

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抄録

症例は82歳,女性。他院入院中,嘔吐を認め受診。バイタルサインに異常は認めず,腹部は緊満していたが軟であり腹膜炎を疑う所見はなかった。軽度の炎症所見の上昇および貧血を認めたが,動脈血液ガス分析は正常範囲内であった。腹部X線検査では,腸管拡張を広範囲に認めたが腹腔内遊離ガスは認めなかった。腹部単純CT検査では,小腸および大腸に多量のガスを認め,腸管壁内ガスおよび腹腔内遊離ガスを認めた。以上より,腸管嚢胞様気腫症として絶飲食の上,末梢点滴による保存加療を行った。第3病日には,腸管ガスの減少を認め,第4病日には下部消化管内視鏡にて器質的病変を除外した。その後,経過良好にて第6病日には経口摂取し,腹部単純CT検査にて腸管内ガスおよび腹腔内遊離ガスが著明に減少したため第8病日転院となった。

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参考文献 (10)*注記

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