遅発性外傷性横隔膜ヘルニア嵌頓の1例

  • 三井 章
    名古屋市立大学大学院医学研究科腫瘍・免疫外科
  • 桑原 義之
    名古屋市立大学大学院医学研究科腫瘍・免疫外科
  • 木村 昌弘
    名古屋市立大学大学院医学研究科腫瘍・免疫外科
  • 石黒 秀行
    名古屋市立大学大学院医学研究科腫瘍・免疫外科
  • 小川 了
    名古屋市立大学大学院医学研究科腫瘍・免疫外科
  • 堅田 武保
    名古屋市立大学大学院医学研究科腫瘍・免疫外科

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Delayed Incarcerated Traumatic Diaphragmatic Hernia

この論文をさがす

抄録

【症例】85歳,男性。【主訴】食思不振,腹痛,嘔吐。【既往歴】腎機能障害,下肢静脈血栓症,転落による左肋骨骨折。【現病歴】数日間の食思不振に続き,腹痛,嘔吐が出現したため,本院を受診した。検査所見,既往歴から遅発性外傷性横隔膜ヘルニアの嵌頓と診断し,緊急手術を行った。横隔膜に異常裂孔が存在し,結腸脾彎曲部と大網が嵌入していた。嵌入していた結腸の口側端に裂孔の圧迫に一致して,線状の壊死がみられた。さらに,その口側の拡張した結腸(約20cm)の色調が不良であったため,壊死部から連続して摘出した。肛門側は閉鎖し,口側は人工肛門とした。裂孔は単純縫合閉鎖した。術後経過は問題なく術後28日目に退院した。今回,遅発性外傷性横隔膜ヘルニア嵌頓の1例を経験したので文献的考察を加え報告する。

収録刊行物

被引用文献 (2)*注記

もっと見る

参考文献 (11)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ