大腸憩室出血に対する緊急大腸内視鏡検査の検討

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  • Emergent Colonoscopy to Control Colonic Diverticular Bleeding

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大腸憩室出血に対する大腸内視鏡検査について検討した。当院の大腸憩室出血症例は88例で,初診時の平均年齢は65歳,男性に多く右側結腸に多い傾向があった。総出血件数122件における短期的再出血率は28%(35/122件),症例あたりの長期的再出血は24%(21/88例)であった。緊急内視鏡を施行した出血事例112件における内視鏡での診断率は40%(45/112件),すべての緊急内視鏡検査における止血処置率は43%(65/151件)であった。短期的再出血率は,止血処置例が26%(17/65件),止血処置なし例が23%(20/86件)と,通常の内視鏡的止血処置による再出血予防効果には疑問がもたれた。よって,憩室出血における緊急内視鏡は,診断を確定し,一次止血を行うことを主目的とし,予防的止血処置には工夫が必要である。また,止血困難,再出血を繰り返す例では,外科手術などを考慮すべきであると考えられた。

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