腹腔鏡下胆囊摘出術後に遅発性に胆汁瘻を発症した1例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Delayed Bile Leakage after Laparoscopic Cholecystectomy

この論文をさがす

説明

腹腔鏡下胆囊摘出術後8日目に遅発性に胆汁瘻を発症した1例を経験したので報告する。症例は39歳,男性。胆囊結石症に対して腹腔鏡下胆囊摘出術を施行した。術後経過は良好であり,術後2日目にドレーンを抜去し,4日目に退院した。術後8日未明から腹痛を自覚し,CT検査で胆囊床に少量の液体成分を認め,胆汁瘻を疑い経過観察のため入院した。翌日,高熱と痛みの増強があり,CT検査で液体の増加を認めたことから,腹腔穿刺を行った。胆汁が吸引されたことから,胆汁瘻と診断した。同日に緊急内視鏡的逆行性胆管造影検査を施行した。胆囊管断端から腹腔内へ造影剤の漏出を認めた。内視鏡的経鼻胆管ドレナージチューブを留置した。チューブ挿入から9日目には,造影検査で漏れはなく,11日目にチューブを抜去し退院した。胆汁瘻は,超音波凝固切開装置による熱損傷が原因と思われ,慎重な手術操作が必要であると考えられた。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ