直腸膣瘻に起因する子宮留膿腫穿孔による急性穿孔性腹膜炎の1例
書誌事項
- タイトル別名
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- A Case of Acute Perforated Peritonitis Due to Rupture of a Pyometra Associated with a Rectovaginal Fistula
説明
<p>症例は72歳,女性。過去に子宮脱・膀胱脱に対するペッサリー挿入が原因で直腸膣瘻を形成していた。ペッサリー抜去後も直腸膣瘻は治癒せず,それに伴う子宮留膿腫の形成を認めていた。外来で経過観察中の2012年7月突然の腹痛を主訴に当院を受診。下腹部に圧痛,腹膜刺激徴候を認めた。経膣的超音波検査,腹部CT検査で子宮留膿腫,腹水の貯留,腹腔内の遊離ガスを認めた。消化管には憩室や壁肥厚などの異常所見は認めなかったが,急性穿孔性腹膜炎と診断し,緊急開腹術を施行した。開腹すると子宮に穿孔を認め,留膿腫穿孔による腹膜炎と診断した。子宮全摘術,両側付属器切除術を行った。直腸膣瘻も切除し,直腸は縫合閉鎖した。本症例は,子宮留膿腫穿孔を念頭に置いていれば,経過とCT所見から術前診断しうる症例であった。また直腸膣瘻に起因した子宮留膿腫穿孔は過去に報告例がなく,まれな症例であると考える。文献的考察を加えて報告する。</p>
収録刊行物
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- 日本腹部救急医学会雑誌
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日本腹部救急医学会雑誌 36 (6), 1131-1134, 2016
日本腹部救急医学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001204736712320
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- NII論文ID
- 130005290597
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- ISSN
- 18824781
- 13402242
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可