書誌事項
- タイトル別名
-
- A Case of Segmental Arterial Mediolysis Presenting with Retroperitoneal Hemorrhaging
この論文をさがす
説明
症例は53歳の男性。突然の腹痛を自覚し,当院紹介受診となった。腹部CTでは右前腎傍腔に径15cm大の後腹膜血腫が存在し,緊急血管造影検査を施行した。血管造影では空腸動脈・左胃動脈・下膵十二指腸動脈に多発する動脈瘤と後下膵十二指腸動脈からの出血を認めたため,マイクロコイルや塞栓物質を用いて止血を試みたが,止血困難であり,開腹手術に移行し動脈結紮術による止血術を施行した。術後,十二指腸狭窄を発症したが,内視鏡的治療により軽快,退院した。臨床経過により,Segmental arterial mediolysis(SAM)と診断した。SAMは,原因不明の血管疾患で,腹腔内出血をきたして発見されることが多い。膵十二指腸動脈からの出血をきたした場合,IVRは,その解剖学的特性から止血に難渋することもあり,また,合併症も報告されている。手術を含めた止血方法の的確な選択が重要であると考えられた。
収録刊行物
-
- 日本腹部救急医学会雑誌
-
日本腹部救急医学会雑誌 36 (1), 107-110, 2016
日本腹部救急医学会
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390001204738704768
-
- NII論文ID
- 130005149410
-
- ISSN
- 18824781
- 13402242
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
- CiNii Articles
- Crossref
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可