原発性シェーグレン症候群に合併した気管原発悪性リンパ腫の1例

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タイトル別名
  • Primary Tracheal Malignant Lymphoma Associated with Primary Sjögren Syndrome

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抄録

背景.気管原発悪性リンパ腫は非常に稀な疾患である.症例.63歳女性.喘息として加療されていたが,呼吸困難が増悪し,入院となった.胸部CTでは気管腔の不整形な拡大と縦隔のびまん性拡大,気管支鏡検査では気管粘膜の不整な腫脹,PET-CTでは気管と縦隔に沿うびまん性の集積を認めた.気管生検組織でdiffuse large B cell lymphoma(DLBCL),抗SSA抗体・抗SSB抗体陽性と唾液腺生検より,原発性シェーグレン症候群と診断した.Rituximab,cyclophosphamide,doxorubicin,vincristine,prednisolone(R-CHOP)を3コース施行した.胸部CTと気管支鏡検査では,気管粘膜の腫脹と縦隔の拡大は改善を認めたが,気管腔はさらに拡大していた.R-CHOP 4コース目施行予定日,呼吸困難が出現し,突然心肺停止をきたし死亡された.結論.原発性シェーグレン症候群に合併した気管原発悪性リンパ腫の1例を経験した.

収録刊行物

  • 気管支学

    気管支学 38 (3), 205-211, 2016

    特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会

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