中枢気道狭窄に対する Dumon 気管気管支シリコンステントの使用経験

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タイトル別名
  • Applications of the Dumon Silicone Stent for the Treatment of Tracheobronchial Stenosis

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説明

悪性胸膜中皮腫の気管分岐部リンパ節転移による両側主気管支狭窄, 腎細胞癌肺転移で右肺全摘後の気管支断端再発による左主気管支狭窄ならびに気管切開後気管狭窄の計3症例に対して, YAGレーザー焼灼または硬性気管支鏡筒を用いた気道拡張術に併せて, 再狭窄予防の目的でDumon気管気管支シリコンステントを使用した。術中合併症はなく, いずれも気道は良好に開存された。2例では術直後から愁訴は改善し, 各々5, 10ヵ月間の経過は良好であった。ARDSを合併して人工呼吸管理が必要であった1例では, 末梢の気道分泌物の管理に難渋した。Dumonステントは適応病変に制限が少なく, 留置後の摘出の可能性を残し, 中枢気道狭窄の治療上有用な補助手段と考えられる。なお, 適応上は気道分泌の自排が期待できる症例が望ましいと思われる。

収録刊行物

  • 気管支学

    気管支学 15 (2), 159-164, 1993

    日本呼吸器内視鏡学会

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