イソフルランを用いた吸入麻酔と気管支洗浄により救命し得た気管支喘息重積発作の 1 例

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タイトル別名
  • A Case of Status Asthmaticus Successfully Treated with Inhalation of Isoflurane and Bronchial Lavage

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説明

症例は18歳, 女性で, 気管支喘息重積発作のため当科へ入院した。β_2刺激剤の吸入, エピネフリンの皮下注射, アミノフィリンやメチルプレドニゾロンの点滴等の薬物療法を行うも, 呼吸困難は持続し, 高炭酸ガス血症は徐々に増悪した。そのため, 気管内挿管および人工呼吸を開始したが, 気道内圧は上昇し, 右気胸, 皮下気腫, 左下葉無気肺等の合併症が出現した。そこで, イソフルランを用いた吸入麻酔とともに気管支洗浄による粘液栓の除去を行ったところ, 呼吸状態や検査所見は著明に改善した。その結果, 第9病日には人工呼吸器から離脱し, 全く後遺症を残すことなく退院することが可能であった。イソフルランを用いた吸入麻酔と気管支洗浄の併用は, 気管支喘息重積発作の治療に有用であると考えられた。

収録刊行物

  • 気管支学

    気管支学 20 (1), 80-84, 1998

    日本呼吸器内視鏡学会

参考文献 (15)*注記

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