急性膿胸に対する胸腔鏡下手術 : 当院における14例の検討

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タイトル別名
  • Video-Assisted Thoracoscopic Surgery for Acute Empyema in 14 Cases

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説明

背景.成人の急性膿胸は慢性膿胸に移行すると治療に難渋するため,早期の掻爬手術が推奨されている.目的.当院における急性膿胸に対する胸腔鏡下手術の治療経験について報告する.対象と方法.2003年4月から2005年10月までに当院にて胸腔鏡下掻爬術を行った14例を対象とした.手術は多房化した膿胸腔を一房化することを第一とし,ゲル化した胸水・膿苔の可及的除去と,良好な洗浄ドレナージのためのドレーン留置を行った.結果.術前罹病期間は4〜59日(平均17日),術後ドレナージ期間は14〜188日(平均46日),術後在院日数は18〜188日(平均58日)であった.14例中10例に治癒または改善を認めた.死亡症例4例はいずれも他病死であった.結論.胸腔鏡下掻爬術は急性膿胸に対する安全かつ有効的な術式である.より早期に行うことによって,高い治療効果を得ることができる.

収録刊行物

  • 気管支学

    気管支学 28 (4), 271-277, 2006

    日本呼吸器内視鏡学会

被引用文献 (6)*注記

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参考文献 (17)*注記

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