書誌事項
- タイトル別名
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- The Effectiveness of Minitracheotomy (Cricothyroidotomy) During the Postoperative Period
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説明
目的.ミニ気管切開(輪状・甲状膜切開)は気道内の管理に使用が可能であり, 以前は気管切開が必要とされた症例においても広く施行されている.また, 使用に際しては簡便かつ容易であることから術後管理に何らかの呼吸器合併症を生じた場合は, まず第一に試みられるべき手技である.しかし, その適応や挿入期間, 抜去の基準などは様々であり, 経験的に施行されているにすぎない.今回, 我々は教室で術後に施行したミニ気管切開症例を対象に, その使用期間や効果, また合併症などについて検討した.対象.2003年1月から2004年12月までに当科において, 手術後にトラヘルパー, ミニトラックなどのミニ気管切開を施行した症例は36例である.原疾患は肺癌18例, 食道癌8例, 肺化膿症5例, 気管腫瘍2例, 胸壁腫瘍1例, 胃癌1例, 直腸癌1例で, 腹部手術の症例も2例含まれた.結果.手術当日の挿入例5例, 翌日挿入例17例, 2日目が7例, 3日目以降が7例であった.平均挿入期間は4.5日であった.手技に伴う重篤な合併症はなかった.肺癌症例において, ミニ気管切開挿入群と非挿入群で術前呼吸機能に有意差はみられなかった.結語.ミニ気管切開は, 簡便かつ容易な手技で術後管理に非常に有効である.禁忌症例はないと思われるが, SVC(superior vena cava)症候群など静脈系の怒張が顕著な症例や抗凝固剤投与症例の挿入時には浅頸静脈の損傷に充分な注意が必要である.
収録刊行物
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- 気管支学
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気管支学 27 (7), 538-541, 2005
日本呼吸器内視鏡学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001204750103168
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- NII論文ID
- 110002975087
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- NII書誌ID
- AN00357687
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- ISSN
- 21860149
- 02872137
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可