閉塞性肺炎を伴った粘表皮癌を気管支鏡下に摘除した1例

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タイトル別名
  • A Case of Mucoepidermoid Carcinoma with Obstructive Pneumonia Removed by Bronchoscopy

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抄録

背景. 閉塞性肺炎を伴った粘表皮癌の1例を報告する.症例. 26歳女性,肺炎と右無気肺のため近医に入院した.抗生剤による治療後も右無気肺は改善しなかった.気管支鏡検査では右中間幹を閉塞する腫瘍性病変を認め,病理組織検査で粘表皮癌と診断された.治療のため当科に転院後,気管支鏡下に高周波ナイフなどを用いて腫瘍を摘除した.1週間後の気管支鏡検査ではフィブリン塊が右主気管支までせり出していたため摘除した.4日後の気管支鏡検査では右気管支に腫瘍を認めず,マイトマイシンCを塗布し終了した.その後,右肺中下葉切除+縦隔リンパ節郭清術を行い合併症なく退院した.切除標本の病理組織検査では腫瘍組織の遺残を認めなかった.結論. 右中間幹を閉塞する粘表皮癌を気管支鏡下に摘除し,閉塞性肺炎を改善させ合併症なく右肺中下葉切除を行った.

収録刊行物

  • 気管支学

    気管支学 33 (5), 321-325, 2011

    特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会

被引用文献 (2)*注記

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参考文献 (13)*注記

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