肩鎖関節脱臼に対する鏡視下烏口鎖骨靱帯再建術の実際

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説明

肩鎖関節脱臼のRockwood分類Ⅴ型に対し,烏口鎖骨靱帯を構成する菱形・円錐靱帯の鏡視下再建術を施行してきた.今回,手術手技および有用性につき報告する.<BR>症例は14例.手術時平均年齢は32.2歳,手術平均待機期間は11日であった.円錐靱帯は肩甲上腕関節内の鏡視下操作のみで,同側の長掌筋腱とCL付エンドボタンにて再建し,菱形靱帯はX線透視を併用しエンドボタンと人工靱帯にて再建した.また,術後1年経過時に全例に再建靱帯のMRI評価を行った.<BR>術後評価は脱臼1例,亜脱臼3例,整復位10例であった.また,肩鎖関節部の変形性関節症性変化や烏口鎖骨靱帯部の骨化は各々1例に認めた.再建靱帯のMRI評価では,1例を除く13例に再建靱帯は良好に確認できた.<BR>本術式は発展途上であり今後の検討が必要であるが,再脱臼以外の症例において再建靭帯はMR画像にて明瞭に確認することができた.

収録刊行物

  • 肩関節

    肩関節 38 (3), 798-801, 2014

    日本肩関節学会

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