患者立脚式肩関節評価法Shoulder36と客観的実測値との相関

  • 平川 義弘
    大阪市立大学大学院 医学研究科 整形外科
  • 伊藤 陽一
    大阪市立大学大学院 医学研究科 整形外科
  • 間中 智哉
    大阪市立大学大学院 医学研究科 整形外科
  • 松本 一伸
    大阪市立大学大学院 医学研究科 整形外科
  • 市川 耕一
    大阪市立大学大学院 医学研究科 整形外科
  • 松田 淑伸
    大阪市立大学大学院 医学研究科 整形外科
  • 中村 博亮
    大阪市立大学大学院 医学研究科 整形外科

この論文をさがす

説明

肩関節疾患において,患者立脚式肩関節評価法Shoulder36 V1.3(以下,Sh36)の評価値と客観的実測値の関連性を検討することで,Sh36の評価意義を検討した.対象は肩関節鏡視下手術を施行した117名117肩であった.肩関節の外旋筋力,外転筋力,疼痛評価,自動屈曲,自動外転の客観的実測値とSh36による評価値との関連性を統計学的に検証した.腱板断裂および肩峰下インピンジメント症候群に対するSh36による術前機能評価は,客観的実測値との間に有意な相関を認めた.しかし,拘縮肩に対するSh36による術前機能評価では,筋力,疼痛で有意な相関を認めなかった.拘縮肩では可動域制限により,筋力評価が困難であり,痛みを起こさないよう代償している可能性が考えられた.肩関節疾患によっては,Sh36の評価値と客観的実測値が一致しない可能性があることが示された.

収録刊行物

  • 肩関節

    肩関節 38 (3), 766-770, 2014

    日本肩関節学会

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ